2026.11.3
2026/11/03
お薬がなかなか飲めないとき、どうしたらいい?
~ご本人とご家族だけで抱え込まないでください~
精神科のお薬について、こんなお悩みはありませんか?
お薬を飲み忘れてしまう
飲んだかどうか分からなくなってしまう
お薬を飲むことに抵抗がある
副作用が気になって飲み続けられない
調子が良くなると、自分の判断でお薬をやめてしまう
家族がお薬を飲むように声をかけても、なかなか飲んでくれない
精神科のお薬は、こころの状態を安定させ、安心して日常生活を送るための大切な治療の一つです。
しかし、お薬を毎日決められたとおりに飲み続けることは、簡単なことではありません。
特に精神的な不調を抱えているときには、生活リズムが乱れたり、意欲が低下したりして、服薬そのものが負担になってしまうこともあります。
また、副作用への不安や、お薬を飲むことへの抵抗感など、さまざまな理由から服薬が難しくなることもあります。
大切なのは、飲めないことを責めるのではなく、なぜ飲めないのか、その理由を一緒に考えることです。
なぜお薬が飲めなくなってしまうのでしょうか?
服薬が難しくなる理由は、人それぞれ異なります。
例えば、
① 飲み忘れてしまう
生活リズムが不規則だったり、日々の予定が変わったりすることで、お薬を飲むタイミングを逃してしまうことがあります。
② お薬の必要性を感じられない
症状が落ち着いてくると、「もう飲まなくても大丈夫」「調子が良いから必要ない」と感じることがあります。
③ 副作用がつらい
眠気、だるさ、体重増加など、お薬による身体の変化が気になり、服薬を続けることが負担になる場合があります。
④ お薬を飲むこと自体に抵抗がある
お薬に頼りたくない、飲むことが怖い、薬の量が多くて負担に感じるなど、心理的な理由が関係していることもあります。
このように、服薬が難しくなる背景にはさまざまな事情があります。
精神科訪問看護ではどのような支援ができるの?
精神科訪問看護では、ご本人の気持ちや生活状況を確認しながら、無理なく服薬を継続できる方法を一緒に考えていきます。
① 服薬状況の確認
お薬が飲めているか、飲み忘れがないかなどを一緒に確認します。
できていないことを指摘するのではなく、現在の状況を把握することを大切にしています。
② 飲み忘れを防ぐ工夫
お薬カレンダーや服薬ケース、アラームなど、ご本人の生活に合った方法を一緒に考えます。
③ お薬に対する不安や悩みを聞く
「飲みたくない」「副作用がつらい」など、ご本人が感じている思いを丁寧に伺います。
必要に応じて主治医に情報を共有し、お薬の種類や量、服用方法について相談できるよう支援します。
④ 生活リズムを整える支援
起床や食事、就寝など、毎日の生活習慣を整えることも服薬の継続につながります。
ご本人のペースを大切にしながら、無理なく続けられる生活を一緒に考えていきます。
ご家族だけで頑張りすぎていませんか?
ご家族からは、
「何度声をかけてもお薬を飲んでくれない」
「飲んだと言っているけれど、本当に飲めているのか分からない」
「お薬のことで毎日言い合いになってしまう」
といったお悩みを伺うことがあります。
ご本人のことを心配するからこそ、何とかお薬を飲んでほしいと思うのは自然なことです。
しかし、ご家族だけで服薬を管理しようとすると、負担が大きくなってしまうこともあります。
大切なのは、ご家族だけで抱え込まないことです。
訪問看護師がご本人とご家族の間に入り、それぞれの思いを伺いながら、無理のない服薬支援の方法を一緒に考えていきます。
お薬を飲めないときは、まず相談してください
お薬を飲み忘れたり、飲むことが難しくなったりした場合は、自己判断で中断したり、まとめて服用したりせず、主治医や薬剤師に相談しましょう。
飲み忘れたときの対応は、お薬の種類や服用時間によって異なります。
「お薬が飲めない」という状況も、治療を考えるうえで大切な情報です。
遠慮せずに、医療機関や訪問看護師に伝えてください。
私たちが大切にしていること
私たちは、お薬をきちんと飲むことだけを目標にしているわけではありません。
なぜ飲めないのか。
何に困っているのか。
どうすれば安心して生活できるのか。
ご本人の気持ちに耳を傾け、一人ひとりに合った方法を一緒に探していくことを大切にしています。
服薬がうまくいかない日があっても、自分を責める必要はありません。
小さな困りごとでも、誰かに相談することで解決の糸口が見つかることがあります。
ご本人も、ご家族も、安心して毎日を過ごせるように。
私たちは、日々の暮らしに寄り添いながら、一緒に歩んでいきます。
お薬のこと、一人で悩まずにお気軽にご相談ください。


